DAISY(デイジー)とは
DAISYとはDigital Accessible Information SYstem「アクセシブルな情報システム」の頭文字で、アクセシブルな電子書籍の国際標準で、当初は目の見えない方や見えにくい方が使いやすいデジタル録音図書として誕生しました。
DAISYの中でも特にマルチメディアDAISYはハイライト表示と音声が同時に再生されるため、印刷された教材や書籍を読むことが困難な方々にとって読むことの負担軽減によって、学習においては「考える=理解する=学習の本質」に力を注げることが期待されています。
シナノケンシでは視力の低下をメガネで補うように、DAISYが読むことに困難のある子ども達にとってのメガネのような読みの補助具として利用されることを提案し続けていきます。
読みの困難とは
読んでいる場所がわからなくなる、漢字を読むことが苦手、文字が動いているように見えて混乱する、文字を追うことで精一杯になり内容が理解できない、など困難さや苦手さはそれぞれ異なります。
文部科学省の調査によると、通常の学級に在籍する児童生徒の中で知的発達に遅れはないものの、学習面で著しい困難を示す子どもの割合は4.5%、「読む」または「書く」に著しい困難を示す子どもの割合は2.4%と推計されており、この他にも特別支援学校や特別支援学級の中にも「読むこと」に支援を必要としている子ども達がいます。
DAISYの特長
DAISYの特長は次のようなものがあります。
これらの特長によって、印刷された教材や書籍を読むことの困難さや負担が軽減される支援策として有効であるとされています。
学習・教育でのDAISYについて
教科書について
マルチメディアデイジー教科書は、小・中学校の主要な検定教科書に対応した音声教材として、(公財)日本障害者リハビリテーション協会によってDAISYで製作され、提供されています。(ダウンロード版は無料で入手可能)
通常の教科書を読むことが困難な子どもの保護者/担任/通級指導担当/教育委員会/支援者などが申請可能で、医師の診断書も不要です。(利用する子どもの氏名は匿名でも可)
DAISY教科書については(公財)日本障害者リハビリテーション協会をご覧ください。
テストやプリント等の副教材について
平成28年4月1日からは「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)が施行され、公立学校では社会的障壁を取り除くための合理的配慮の提供が法的義務となりました。これによって教科書以外のテストやプリント等の副教材についても子ども達の実態に応じた合理的配慮に基づく教材の提供が必要となります。
シナノケンシでは、教科書以外の教材も手軽にDAISYが作れて提供できるソフトウェア『PLEXTALKProducer』で「読むこと」に困難のある子ども達に合理的配慮を提供するための基礎的環境整備としてご提案しています。